高崎市の歯医者「しんがい歯科医院」の症例紹介・医院ブログ

治療に関するQ&A

局所の歯周病はなぜ生じる?

こんにちは!衛生士の小野です^ – ^

突然ですが、みなさんに質問です!!

歯周病の検査のときに部分的にポケットが深かったりすると、

『なんでそこだけ歯周ポケットが深いんだろう…?』とちょっと疑問に思うことがありませんか?

 

 

歯医者さんに行くと、かみ合わせについて話をされることがありませんか?

そうすると。。。。

『歯周病が部分的に進んでしまうのは、噛み合わせが原因なのかな?』

『強く噛んでしまって、力が入ってしまう歯のところだけ歯周病が進んでしまうのかな?』

と思ったりしませんか?

 

 

正解は・・・

実は『歯周病が部分的に進行する原因はまだはっきりわかっていない!!!』  のです。

部分的に歯周病が進行している場合(部位特異性)には、噛み合わせが関係していることももちろんありますし、

磨き残しによっても歯周病が進行します。
例えば、プラーク(磨き残しによってできる細菌の塊)が歯全体的に付いているのに、歯周病の進み具合が歯によって違う!ということもあります。

この場合はプラークでは説明できないので、噛み合わせが原因の可能性が高いです!

Soransky(1983)の研究にて、
歯周病は患者さんによって感じ方が異なること、さらに歯の歯面によっても歯周病の進行が違うことがわかりました。

なぜこのようなことが起こるのかというと、

プラークのつき具合の程度の違い、解剖学的な要因が関係しています

 

Blomlofの研究(1986)

若年性歯周炎
(通常歯周病というものは35歳頃から少しずつ発症する場合が多いのですが、
これは30歳以下の若い年齢の人にでも発症し、通常の歯周病よりも急速に進行するもの)

の患者さんからセメント質形成不全が起こっているかどうかをみていく研究にて、

若年性歯周炎の限られた範囲で起こる〝限局型″と口の中全体的に起こる〝広凡型″を比較しながら研究しました。

結果として、限局型と広凡型では大きな違いがみられました!

限局型では、前歯や第1大臼歯(前から6番目)の歯のみが罹患するという典型的な部位特異性の病態を示す疾患だったのです

 

プラークの付着がすごく少なくても歯周病が進行しやすい歯があったり、
そうでない所があったりと歯根膜やセメント質の質や厚みなど、歯の面によってもプラークに対する反応が変わってきます。

 

根の部分的な凹みなどのグルーブや根分岐部病変、不適合な被せ物なども歯周病の進行に影響(これらは要するに磨き残しが多くなりやすい部位ですね)します。

 

プラークが付いている量が同じだったとしても、厳密に言えば歯や歯面によってプラーク中の菌叢や菌の数が異なる可能性は大きいです。
なので、プラークが原因ではないから、噛み合わせが原因だっ!というような考えはダメなのです。^_^;

 

 

『噛み合わせが原因だ』と判断する場合は、

歯の揺れが以前とくらべて大きくなったり、

歯根膜腔(歯根と歯槽骨の間にある空隙のこと)が拡大したりする(強い力を受けると膨らんで分厚くなる)

など外傷の徴候があるかどうか、それから解剖学的な要因などで判断することが大切になってきます。

 

ですから、何でもかんでもかみ合わせが問題というわけではないので、安易にかみ合わせを調整することはかえって危険ということです!!

しんがい歯科ではこのような一見どちらが問題なのかわからないような時も、しっかり診査を行い原因を特定して対応しております。