高崎市の歯医者「しんがい歯科医院」の症例紹介・医院ブログ

治療に関するQ&A

歯肉縁下のクリーニング

こんにちは!
衛生士の小野です!🐻
最近寒くなってきたので、どんどん冬に向かっていますね。風邪をひかないように気をつけましょう(^-^)

今日は私達が日頃行なっている歯のクリーニングについてお話をしたいと思います(^。^)

まず、 プラークや歯石は歯のどの部分につくかによって「歯肉縁上」と「歯肉縁下」に分けられ、それぞれに棲みつく細菌の種類も違っています。

 

そこで、歯肉縁下について掘り下げて行きたいと思います!

歯肉縁下(歯肉縁(歯と歯ぐきの境目)より下の部分)の治療には、『スケーリング•ルートプレーニング』という処置が行われています。
〝スケーリング″とは歯面に付着した歯石やプラークを除去する行為です。

また、〝ルートプレーニング″とは病的なセメント質を除去し、歯の根っこの表面をツルツルにする行為のことです。

 

目的はセメント質内に入り込んだ細菌由来の内毒素を除去すること!と教科書には書かれています。

 

そもそもなぜセメント質を除去しなくてはいけないのかというと…

歯周病に罹っている歯を抜いてその歯の根っこの表面をバーで削り、

そのなかで内毒素(リポ多糖、LPS(内毒素))が抽出されたことがきっかけです。(Alon 1974)
この結果、ルートプレーニングによりセメント質を徹底的に除去しなけらればならないとする、

従来の治療法の根拠となりうると考えられました!

 

しかしこの実験では、LPSがセメント質のどのあたりまで浸透しているのかわからなかったのです(⌒-⌒; )

 

そこで、Nakibら(1982)は、細菌由来のLPSは歯周病に罹っている歯のセメント質の表層に存在し、深くは浸透していないことを発見し、

さらにMooreら(1986)は、歯周病により抜歯された歯の根面を水洗後、一分間ブラシで磨くだけで99%のLPSが除去できたことを発表しました。

 

昔はルートプレーニングという概念の元、セメント質を徹底的に除去することが正しいと言われていました。😓

しかし今の概念からすると、この方法は考え直さなければなりません。

 

たとえば、

●必要以上にルートプレーニングをしてセメント質を除去することで術後の知覚過敏が起こりやすくなる。

●治療時間も長くかかってしまう。

●セメント質を取りすぎて歯の質が損なわれ、将来歯にひびが入ってしまったり、歯の根っこが虫歯になったりしてしまう。

…という事が起こる可能性もあります。

しかし、実際には歯石などを『取りすぎる』ことよりも、『取り残す』ことのほうが問題になることが多いです(⌒-⌒; )

歯石やプラークの取り残しによって歯茎の炎症がなくならないこともあるからです!

なのでこのさじ加減はとても難しいというのが現状です…!

 

歯周治療において大切なのは、

ルートプレーニングによるセメント質の除去ではなく、歯肉縁下の病原菌と考えられる菌を除去し環境を変える

ことなのです!

当院でクリーニングの時に使用しているお水が出る器具を超音波スケーラーといいます。

この器具は狭くて深いポケットの中もお掃除ができ、かつ歯面の削除量の少ない器具です^_^

こうしてクリーニングを進めていく際に、しっかりとブラッシングができていないと、歯石を除去してもまた悪化してしまうので日頃の歯ブラシ

も大切になってきますね!